原油価格が歴史的な暴落【30ドル水準、今後の見通しについて】

昨年から原油価格の下落が話題となっています。2014年後半から下がり始めた原油は、2000年代や2009年につけた1バレル30ドルの水準となっております。原因としては、世界経済の減速や中国経済不透明などいくつか大きな要因がありますが、結果的に一番言われているのは、原油に魅力がなくなったという事で、多くの人はその事実に気付いたのです。

いつでも取引出来る商品なので価格は常に変動しますが、ある特定の商品が過去最高値や最安値を更新するのは、市場のバランスを超える何かがあるという事です。

今回の発端は、アメリカの利上げ観測です。以前はアメリカの金利が低く、また原油は資源的に限界があり、その事から人々の想いが原油は安全で安心な資産という事で投資対象となり、暴騰をしていたのです。

しかし原油は銀行預金と違い金利が付かず、また市場に参入し取引する人も少ないのです。世界がその事に気付き始めると、一気に暴落していき、安値更新がまた新たな安値を生む悪循環となりました。

原油価格の今後の見通し

原油価格の暴落は当初、日本経済には良い影響があるとも言われていました。

短期的には下落でも、原油を大量に消費する日本の大企業にとっては長期的にプラスになるという楽観的な観測です。しかし、日経平均の大幅な下落と円高傾向で、そのような声がいつしか小さくなっていきます。

結局、原油の下落がいつ落ち着き、回復していくのかは誰にも分かりませんが、アメリカの利上げ観測が今回の発端とするなら、それを止めるのもアメリカの動き次第と言えるでしょう。

しかし通常の暴落と違う点は、イスラム国やテロなど中東情勢が非常に混沌としていて、本来なら原油価格が上昇する要因は整っているという事です。いつでも上がる雰囲気があるのに、一向に上昇しないという事は、今回の下落は本物で長期化すると予想できます。

原油価格の動向を見極めるポイント

前記したように原油価格が現在の下落傾向で長期化する事が、いちばん無難であり予想しやすいのですが、投資の中でも特に商品市場ほど値動きが掴めない物もありません。

例えば今は安全資産とされた「金」も、2000年代初頭までは非常に安い価格で推移していて、現在の半分程度だったのです。それが現在、原油と金は非常に乖離する値動きとなり、金と比較すると原油の価値はまったく無いと言えます。

しかし、それがいつ立場が逆転しても不思議ではないのです。原油が今後、さらに下落するにしても、また一転して上昇するにしても見極めるポイントがいくつかあります。

それは、米シェール企業の動向と大統領選挙、そして中東情勢です。

シェール企業が連鎖的に倒産する報道が出るなら、間違いなく世界経済の減速からさらに原油安が続き1バレル10ドルなども想定できます。また、大統領選挙は原油をどちらに動かすか想定出来ませんが、中東情勢は最大の産油国で最もダメージを受けているだろうサウジアラビアの動向がポイントです。

サウジアラビアで大きな問題が発生したら、突如として大暴騰になってもおかしくないのです。

最新動向

アメリカは2016年3月のFOMCで利上げをしないと見られています。景気の下ブレが有る事から先延ばしにするという予想が大半を占めています。

しかしそれは、大統領選挙の本選がある11月前には必ず利上げすると言われています。利上げされ、仮に円安ドル高に動けば、原油はさらに落ちていく事でしょう。

しかし逆に、利上げ発表前に原油が一段と下落していれば、利上げでなく利下げという可能性も有り得ます。為替や原油が安定していても、利上げ発表で暴落もあるので、非常に難しい選択が続きます。

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