元本割れするデメリットだらけの外貨預金の投資価値とは?なぜなくならないのか?

外貨預金(フォレイン・カレンシー・デポジット)とは読んで字のごとく、日本円をドルやユーロなどの日本円以外の外国通貨に交換して、日本の銀行に預けることです。

FX(フォレイン・エクスチェンジ・トレード)・・・外貨交換に似ていますが、FX、特に日本の業者の店頭FXを利用している場合は、実際に外貨を売ったり買ったりしているワケではなく、業者の作ったレートにカネを賭けている仕組みになっています(NDD方式)ので、本当の意味での外貨売買となると、外貨預金がリアルな方式だと言えます。

国内の銀行に預けるのですが、外貨の場合はその国(ドルならアメリカ、ユーロならユーロ圏、ポンドならイギリス)の国内金利が適用されますので、スズメの涙ほどしかない利息がダチョウとまではいかなくとも、カラスかワシの涙ぐらいは受け取れるでしょう。

FXのスワップポイントと似ていますが、スワップポイントが日本と外国との金利差で決まるのに対して、外国の政策金利をベースに預け入れ銀行が独自に設定します。

どのくらいに設定しているかは銀行により差がありますが、おおむね、通貨基軸国の政策金利の60%程度のことが多いようです。

もちろん、引き出すときに預けた時より円安になってればその分儲かります。

FXの為替差益ですね。

ただし、売りから入る(信用取引)ことは出来ません。当たり前ですが。

他には、ATMからお金を引き出せなくなるので無駄づかいの防止になりますかね。

外貨預金口座の種類

預け入れ方法は、国内の銀行預金と同じく、普通と定期があります。

具体的には以下の4種口座が用意されていることが多いです(銀行による)

外貨普通預金・・・外貨の普通預金。金利は預ける国のものを適用。
外貨定期預金・・・数ヶ月~1年程度据置く預金。金利は普通預金より高めに設定される。
※外貨通知預金・・・短期間(一週間~一ヶ月)の定期預金。(定期預金)
※外貨貯蓄預金・・・毎月一定額を積み立てる。残高によって金利が変化する。(定期預金)

そして、金利はほとんど定期預金じゃないと付きません。しかも、定期預金だと手数料が定期的にかかるので、金利だけを考えると元本割れしてしまうんですよね。

金利は5%とか10%をうたっていても手数料と相殺するとマイナスになってしまう、情報弱者を狙ったあくどい商品です。

※以下のサイト参照
楽天銀行の南アフリカランド外貨預金の高金利の表現について思うこと。
外貨預金はデメリットだらけ!FXのメリットの高さと比較検証

外貨預金にはペイオフがない

もっとも注意すべきことは、外貨預金にはペイオフがありません。

ペイオフってのは、銀行が破綻した時に1000万円までは預金額が手元に戻ってくる制度で、コレがあるので「預金は安全」というコトになっているのですが、外貨預金には付いてません。

ですので、外貨預金をするなら、破綻の心配の少ない銀行にすべきです。

FXより圧倒的にコスパが悪い外貨預金 意外に利用者が多いのはなぜなのか?

なにか、あまりいいことのなさそうな外貨預金ですが、その残高は意外に多いです。

個人の外貨預金額の推移(毎年9月末時点の数値。日本銀行「預金者別預金」より)

2004年 6.3兆円
2005年 5.5兆円
2006年 4.2兆円
2007年 3.8兆円
2008年 4.3兆円
2009年 4.7兆円
2010年 5.6兆円
2011年 6.2兆円
2012年 6.1兆円
2013年 6.6兆円
2014年 6.2兆円
2015年 5.7兆円
2016年 5.8兆円
2017年 6.2兆円(※6月末)

2006年~2008年が減少していますが、リーマンショックを中心とする金融危機の嵐が吹き荒れた時期ですのでしょうがないでしょう。

それを除けば、ここ10年以上5兆円程度の安定した投資残高を残しています。

理由として

①引き出す予定がなく、いわゆる塩漬け状態で金利の受け取りだけという資産がある。
②預金としてではなく、海外旅行時の両替の手段として使っている部分がある。
③日本円だけで資産を保有しておくことに不安がある人たちが一定数いるから。

こういった事が考えられます。

外貨預金は日本円→外貨、外貨→日本円の交換をするたびに数円の手数料を取られるのが一番のネックなのですが、①、2の取引なら実質、片道分の手数料しか必要ありませんし、③も基本的に引き出す予定は無いでしょうから、手数料は「必要経費」と割り切れなくもありません。

まとめ

FX全盛時代に前時代的(?)な外貨預金がしぶとく生き残っている理由、銀行が取り扱いをやめない理由もFXに比べて高額な「手数料」を「必要経費」と割り切って払ってくれる客層が一定数いるから。でしょう。

そして交換時と払出し金利から差引ける手数料が、銀行にとっていい儲けになるんでしょうね。

なにせ、外貨預金時に銀行がする仕事ってのは、数クリック程度なんですから。

個人的な結論ですと、外貨預金の投資としての価値(意味)はほぼ無いといっていいでしょう。

どう考えても、利益があるのは銀行だけですし、預け入れ時点よりも円安になってないと、少々の金利収入は簡単に吹っ飛ぶ為替差損が出ますから。

強いて言えば、海外旅行に行くときに外貨預金(普通)にしておけば、現地で両替する必要が無くATMからお金を引き出せそう・・・ということぐらいでしょうか。

それも今はラインペイの外貨交換サービスなんてのも登場してきましたので、優位性は無くなっていくかもしれません。

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